やっぱり反応をもらえないと
頑張りは続かない。
ボーカロイドに出会ったのは幼いころから知り合いで
学生時代は一緒にバンドやってた奴が、いわゆるそういう「オタク文化」に詳しくて。
音楽の道ってのも自分が何がしたいか分からなくなってた時期に、
「東方」っていうシューティングゲームがニコニコ動画というもので凄く流行ってると。
ゲームとしてはもちろん、サントラがカッコよくてアレンジした曲を
みんながニコ動に上げててすごい再生されてて、専用のイベントも開催されてると。
『なんやそれ、意味わからんなぁ』
正直これが第一印象でしたね。
バンド活動しかしてこなかった自分には意味がわからない世界でした。
で、そいつが
「やってみようやアレンジ。どんな感じとか任せるし。あ、この曲はメロスピっぽく。」
とか言い出した。
まぁ暇やしいっか、ってことでゲームをプレイして、サントラも借りて、東方の世界に。
原曲にメタル要素があったりで、アレンジはしやすかったですね。
んで1曲アレンジして聴かせると、
「ええやんええやん!今度あるオタクイベントでで東方ライブ枠あるからこれで応募しよや!」
だって。
なるほどそういうことね。最初からライブ出たかったんやん。
メンバーはそいつが知り合い集めて、いざスタジオで練習へ。
そのときのキーボーディストが休憩中に
「今こんなんやってんねん。ボカロってやつ。ひとりで曲作ってこれに歌わしてんねん」
『なんやそれ、意味わからんなぁ』
またしてもこれ。
オタクはよく分からんことを次々と思いつくなぁぐらいの印象でした。
でもちょっと待てよ、ボーカルがいなくて曲作っても塩漬け状態の今の自分には一番合ってる環境なんじゃないか?
いつ見つかるか分からないボーカルを待つより、とりあえずこれで活動してたらその内ボーカルが見つかるかも・・・?
そんなことを考えながら東方のイベントが終わり、落ち着いた時にボカロ曲を漁ってたら、めちゃくちゃクオリティの高い曲がどんどん出てくる。
ロック、ポップスはもちろんメタルやトランスまで。
なんじゃこりゃ。
めちゃくちゃ面白い。
そこからは無我夢中に曲作り。
当時ハマってたSAOSINってバンドに影響受けながら、巡音ルカに歌わせました。
これが2010年のこと。
初投稿にしては反応が良かった覚えがあって、
「最初でこんだけ再生されてたらいいんちゃう?」くらいな事を周りからも言われて。
今聴いたらアレンジやミックスのバランスがおかしくて失笑ものなんですが、
当時はこれが精一杯のクオリティでした。
ボカロで作曲しだすと、どんどん曲が作れるようになったんです。
それまでは半年とか1年に1曲ペースだったのに。
さすがに掛かりすぎかもですけど、バンドだとあるあるなんですよね。
アレンジがまとまらないとか、メンバーの好みでボツとか。
それが悪いってことではないけども、やっぱり曲がないと活動できないですし。
でもボカロで活動してからは1stアルバムを半年でリリースして、2ndアルバムはそこから8ヶ月でのリリースでした。
なんでかなって考えると、曲を発表したらすぐに反応があるんですね。
「クオリティ高い」「音が良い」「ギターうまい」
もちろん賞賛コメントだけじゃく、落ち込むコメントももらうけども、
やっぱ何かしら反応あると嬉しいもんでモチベーション上がります。
もうそうなると完全にDTMの虫で。
毎日仕事から帰って、やれ作曲、やれ録音、やれミックス。
それが楽しくて仕方なかった。
毎日やってるとなんとなくコツが掴めるもんで、
日に日に自分がスキルアップしていくのが実感できました。
そんな中で周平さんという素晴らしい歌い手とコラボも実現しました。
この曲がきっかけでその後周平さんとはバンド組んでライブしたりオリジナルCD出したりと深く関わっていきます。
この曲で周平氏はボーカル、作詞、イラスト、動画と4役してます。
超人ですね。
なんにせよ、ボカロでの活動が自分の「音楽の道」を切り開いてくれたんです。
そして思いました。
自分が発表したボカロ曲はウン十万再生とか、
ニコニコ動画における”殿堂入り”こそしてませんが、一定の支持はありました。
そういった反応の中で一番嬉しかったのが、
「音が凄く良い」って言われたこと。
自分では良い音と思ってるけど他の人にはどう聴こえてるのか分からない。
それがこの言葉をもらうことで『これで良いんだ』って自信に繋がりました。
中には「ミックスを頼みたい」とか「ミックスを教えてほしい」と言っていただいて。
ミックス依頼や講座を行ってまた良い反応をいただいて。
この循環が今の自分の在り方に繋がってます。
ひとつ思うのは、音楽は反応をもらわないと続かないってこと。
良い反応があればもちろんいいけど、悪い反応でもいい。
とにかく反応があればそれをバネにできるし、
その反応から自分の良さを見つけることができる。
バンド時代は発表できる音源と場所が少なくて反応をもらう機会が限られてました。
反応がない日々が続くと、自分の音楽は誰も聴いてくれないんじゃないか、
音楽を続けても意味ないんじゃないかって諦めかけたこともありました。
でも、違ってた。
今の時代、楽曲を発表できる場所はYouTubeやニコ動はじめ色々あります。
フィールドはある。
あとは発表するために必要な技術をいくつか身につけるだけです。
作曲技術、レコーディング技術、ミキシング技術。
この3つの技術はどれも必要なんですが、良い反応もより多くもらうためには、
ミキシング技術が一番重要です。
仕上がりの音が悪いと誰も聴いてくれない。
音割れや、明らかに音量が小さかったり、ギターがうるさくてボーカルが聴こえないとか。
誰も好んでそんな仕上がりの曲は聴きません。
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Keinoaza
音楽一家に生まれ、5歳からピアノを習う。
小学5年生の冬に友人に誘われてギターを始め、X JAPANやLUNA SEAをコピー。そこからMETALLICAなどヘヴィメタルを聴くようになる。
音楽漬けの学生時代を送る中、元バンドメンバーがプロミュージシャンの道に進んだことに触発され、自身もバンド活動を精力的に行う。
活動の中でヨーロッパ4ヶ国ツアーを行い、1ステージ800人ほど動員するなど経験を重ねるも、自身の音楽を追求するためバンド活動から身を退く。
表現したい音楽を探求する中でDTMと出会い、「自分を表現できる場所はここだ」と確信。
2010年にボーカロイドを使用したオリジナル曲を発表、音質の良さと独特の世界観で注目されるようになる。
プロアーティスト楽曲の編曲や、音楽レーベルへの楽曲提供などを経て、現在はアーティスト、コンポーザー、
ミキシングエンジニア、DTM講座の講師など多岐に渡り活動している。
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